低侵襲手術部門

低侵襲手術部門では、日本産婦人科内視鏡学会の幹事や理事の先生が多く携わって用意されたトレーニングコースがあります。このコースは、研修期間中は、日本全国でも子宮鏡分野でトップレベルの腕を持つ上級医からのアドバイスやフィードバックを貰いながらトレーニングを行い、合格を貰うと修了することができます。期間内に、生殖外来での不妊患者さんの子宮内膜症や腹腔内改善目的の手術などが担当ができるため、患者さんの背景を踏まえながら診療、手術、術後管理にあたることが可能で、トレーニングコースを十分に習得することで、腹腔鏡技術認定制度のトレーニングにもつながります。

入局後に行うこと

手術では、上記に述べた手術以外にも、一般的な異所性妊娠手術、卵巣嚢腫手術、子宮筋腫手術、TLH、子宮内膜症手術、子宮鏡筋腫核出術、子宮鏡下内膜ポリープ切除術なども経験ができるほか、アドバンスな疾病としては、子宮鏡下子宮形成術や子宮内膜症の中でも癒着や症状の強い深部子宮内膜症、骨盤臓器脱、ロボット手術などがあり、下記4つが特徴となります。

  • 不育症は当科の主任部長が専門としている分野でもあり全国から患者が紹介されており、その中でも子宮鏡で治療可能な中隔子宮の手術を行なっている。手術件数は全国トップである。
  • 深部子宮内膜症手術は安全を担保しながらのきれいな手術をしており、全国から患者を紹介されることも多い。また全国から手術を見学に産婦人科の先生が来られることもある。
  • 骨盤臓器脱手術も腹腔鏡での手術は日本に最初に持ち込んだのは当院であり、こちらも全国から紹介されることが多い。また全国から手術を見学に産婦人科の先生が来られることもある。
  • 上の子宮内膜症や骨盤臓器脱をロボット手術でも進めているところである。

主な研究内容

  • 骨盤臓器脱に対する腹腔鏡下仙骨腟固定術
  • 帝王切開瘢痕症候群に対する子宮筋層形成
  • 深部子宮内膜症の腹腔鏡治療 NMS-Eに基づいた深部病変へのアプローチ
  • Efficacy of Hormonal Therapies for Decreasing Uterine Volume in Patients with Adenomyosis.
  • Is hysteroscopic metroplasty using the incision method for septate uterus a risk factor for adverse obstetric outcomes?

主な実績

2018年実績 千駄木 武蔵小杉 多摩永山 千葉北総 葛飾赤十字産院 東京臨海病院 神奈川県立
がんセンター
全腹腔鏡下 子宮全摘術 57 0 6 20 0 0
腹腔鏡下 子宮筋腫核出術 38 0 0 13 0 0
腹腔鏡補助下 子宮筋腫核出術 0 10 0 0
腹腔鏡下仙骨腟固定術 37 0 0 0 0 0
腹腔鏡下子宮附属器腫瘍摘出術 111 62 33 0 0 34
その他骨盤臓器脱手術 20 0 13 0 4